【初心者向け】レンズの選び方 Vol.2 ~ズームレンズと単焦点レンズについて~

レンズの選び方

前回まで

【初心者向け】のカメラの選び方について5回に渡って書かせて頂き、前回は【初心者向け】のレンズの選び方として、まずはレンズの焦点距離について書きました。

焦点距離とはレンズの中心からセンサーまでの距離のことで、これが長くなると望遠になり、短くなると広角になるというのが基本的なお話です。

ズームレンズと単焦点レンズの違いとは?

ズームレンズと言うのは何となくイメージが湧くと思うのですが、単焦点レンズというのはカメラを始めないと馴染みがない言葉だと思います。

読んでそのままなのですが、単焦点レンズとは焦点距離が1つに固定されたレンズになります。

例えば28mmの単焦点レンズは28mm(広角)としてしか使えませんし、50mmは50mm(標準)として、70mmのものは70mm(中望遠)としてしか使えません。

一方、ズームレンズというのは複数の焦点距離をカバーすることができるレンズです。

例えば私の持っている28-70mmのレンズですと、28mm、29mm、30mm・・・・、35mm・・・・、50mm・・・・、70mmと、28mm~70mmまでの焦点距離を一本のレンズで全てカバーすることができます。

Sony a7RIV+Sigma 28mm-70mmのズームレンズ

28mmは広角レンズ、35mmや50mmは標準レンズ、70mmは中望遠レンズの焦点距離となりますので、28mm~70mmのズームレンズ一本で広角から中望遠までをカバーすることができます。

ズームレンズのメリット/デメリット

上記だけ聞くと、複数の焦点距離を一本でカバーできるズームレンズ一択では?!と思われるかもしれませんが、ズームレンズにもメリット/デメリットがあるので書いてみたいと思います。

●ズームレンズのメリット

  • 一本で複数の焦点距離(画角)をカバーできる
  • 持ち運ぶレンズの本数を減らせる
  • 自分が移動できない場面(席が固定されている等)でも画角を変えられる

●ズームレンズのデメリット

  • 複数の焦点距離をカバーできるのでレンズが大きく重くなる
  • 特定の焦点距離に特化していないので画質が落ちやすい
  • 構造上レンズが暗くなりやすい(F値/絞りの項目で説明します)
  • レンズが暗いのでボケ辛い

単焦点レンズのメリット/デメリット

では、焦点距離が一つに固定されている単焦点レンズは如何でしょうか?

Leica M10-Rと35mmの単焦点レンズ(Summicron-M 35mm)

●単焦点レンズのメリット

  • ズームに比べて軽くて小さいレンズが多い
  • 特定の焦点距離(画角)に特化しているので画質が良い
  • 構造上レンズを明るくしやすい(F値/絞りの項目で説明します)
  • レンズが明るいのでボケやすい

●単焦点レンズのデメリット

  • 画角を変える場合はレンズを変える必要がある
  • 持ち運ぶレンズの本数が増えがち
  • 画角を変えるには自分が前後に動く必要がある(足で稼ぐ!)
  • 自分が移動できない場面(席が固定されている等)だと画角が換えられないので単調になる
    →引き(広角)なら引き(広角)のみ、アップ(望遠)ならアップ(望遠)のみ

こうしてみると、ズームレンズのメリットと単焦点レンズのデメリットが表裏の関係で、ズームレンズのデメリットと単焦点レンズのメリットも表裏の関係になっているのが分かります。

ズームレンズをおススメする方

以上を踏まえ、ズームレンズをおススメするのは次のような方です。

  • レンズ一本で色んな(画角の)写真を撮りたい方
  • 大きさ重さはあまり気にしない方
  • 画質は多少妥協できる方
  • 暗い環境ではあまり撮らない方

単焦点レンズをおススメする方

単焦点レンズをおススメするのは次のような方です。

  • 特定の画角を自分のものにしたい方(写真を本格的に勉強したい方)
    →例えば50mmのレンズを使っていると、50mmの距離感や特性が身につき
    、被写体との距離を考えて自然と足で稼ぐようになります
  • 軽くて小さいレンズが良い方
  • 画質を追求したい方
  • ボケを楽しみたい方
  • 暗い環境で撮影することが多い方

筆者の場合

私の場合は断然単焦点レンズ派です。
質の良い単焦点レンズの描写力や携帯性(軽くて小さい)に重きを置いています。

しかしながらズームレンズを使わないかというと、そうでもありません。
今日現在では「28mm~70mm」と「70mm~200mm」の2本のズームレンズを持っています。

私の場合は茶道をやるのですが、茶席では自分が動くことはできません。
こんな時はズームレンズだとやはり便利で、お点前をしている全体の姿から手元のアップまで、正座していて動けなくても画角を変えて撮ることができます。ただ、茶席は暗いのでズームレンズの明るさ(F値)だと厳しい側面もあります。

普段は「高画素機のカメラで35mmや50mmの単焦点レンズで撮って大胆にトリミングしています」が、これはちょっと初心者向けではないと思うので、あまり参考にならないかもしれません。

最初の一本は?そしてレンズ沼へ!

最初のレンズで悩まれる方も多いと思います。
前回説明したキットレンズ含め、基本的には24mm~70mmぐらいの画角をカバーできるズームレンズがやはりおススメでしょうか。業界では「にーよん・ななじゅう」のズームレンズで通じます!

慣れてくると、強烈なボケなどの表現もしたくなるもので、自然とメーカーの撒き餌レンズと呼ばれる「安価で明るい(F1.8の)50mmの単焦点レンズ」を買うことになります(笑)

最初に「安価で明るい(F1.8の)50mmの単焦点レンズ」を買う場合も、やはり便利なズームレンズが欲しくなる方が多いと思います。(明るさ・F値の話はのちほど書きます)

結局色々なレンズを買うことになるので「レンズ沼!」に落ちるわけですが、これは写真好きの定めなので諦めましょう^^

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