【初心者向け】レンズの選び方 Vol.3 ~絞り/F値について~

レンズの選び方

前回まで

【初心者向け】のカメラの選び方について5回に渡って書かせて頂きました。
【初心者向け】のレンズの選び方としては、「レンズの焦点距離」、「ズームレンズと単焦点レンズ」について書きました。何のことだか分からない方はこちらもご覧ください^^

【初心者向け】レンズの選び方 Vol.1 ~焦点距離(〇〇mm)と画角について~
写真を通じて人生が豊かになった2106 Art Labo(ツー)が、カメラの基礎知識について書いています。今回は焦点距離と画角について。「焦点距離とは?」、「焦点距離の35mm判換算って何?」といった質問について自分なりに説明してみました。何か一つでも皆さんのお役に立てることがあれば幸いです。
【初心者向け】レンズの選び方 Vol.2 ~ズームレンズと単焦点レンズについて~
写真を通じて人生が豊かになった2106 Art Labo(ツー)が、カメラの基礎知識について書いています。今回はズームレンズと単焦点レンズについて。「最初に買うべきレンズは?」といった質問について自分なりに説明してみました。何か一つでも皆さんのお役に立てることがあれば幸いです。

レンズの絞りについて

結論:レンズの「絞り(羽根)」とはカメさんに取り込む光の量を調節するための蛇口みたいなものです。

最初にカメさんの仕組みについて簡単に触れさせて頂きますが、カメさんは「光」を記憶してくれるもので、私たちはそれを写真として目にすることができます。

ですので写真を作り上げるには「光」をうまくコントロールする必要があります。

では「光」をコントロールするとはどういうことでしょうか?
それは「光」の量を調節することです。

写真を撮っていると、たまに暗すぎて見えない写真や、明るすぎて白っぽい写真が撮れることがあります。これは光が足りなかったり、光が多すぎたりするのが原因です。

では、光の量はどのようにコントロールできるのでしょうか?
レンズでこの役目を果たすのが絞り(羽根)です。

レンズの中には数枚の絞り羽根(シボリバネ)がついていて、羽根を広げたり狭めたりすることで、レンズの中を通る光の量を調節することができます。

絞り羽根を広げることを「絞りを開ける」、絞り羽根を狭めることを「絞る」と言います。

F1.4/開放

最初の一枚は絞りを全開にしている「開放」という状態です。
このレンズのMAXの量の光を取り込める状態です。

F4

こちらは絞りを少し絞った状態で、羽根が狭まっているのが分かります。

F16

こちらは絞りを一番絞った状態です。
ほとんど光が入ってこないのが分かりますね。

F値について

F値というのは、レンズどれだけの光の量を取り込めるかということです。

沢山の光の量を取り込める順に、F値は次のような順番(一段)になります。
F1.0F1.4F2.0F2.8F4F5.6F8F11 F16F22F32

がそれぞれ2倍で並んでいるので、F値には規則性があります。

「F1.4からF1.0に(一段)絞りを開けると取り込める光の量が2倍」になり「F2.8からF4に(一段)絞ると取り込める光の量が1/2」になります。

(一段)と書きましたが、絞りを開けたり絞ったりすることで光の量が「2倍」や「1/2」になることを一段と言います。F1.0~F32の上記のF値は全て一段でのF値の並びです。

光の量が2倍になる一段の並びは少し幅が大きすぎるので、1/2段や1/3段という数字も出てきます。例えばF1.4から1段絞りを絞るF2.0になりますが、1/3段で考えると次のような並びになります。
F1.4 →(1/3段)→ F1.6 →(1/3段)→ F1.8 →(1/3段)→ F2.0

F値とボケの関係

絞りでF値をコントロールして取り込む光の量を調節するわけですが、その副産物?としてボケが生まれます。

「皆さん、遠くの小さなものを見る時に目をどのようにしますか?
目をパッチリ見開きますか?それとも目を細めてジーっと見つめますか?
恐らく目を細めて見ようとする方が多いと思います。」

この「目を細めている状態が絞りを絞っている状態」で「目を開けている状態が絞りを開けている状態」です。

レンズの絞りを「絞る」とF値が大きくなり(F16等)、全体にピントが合うようになります。
レンズの絞りを「開ける」とF値が小さくなり(F2等)、一部分だけにピントが合うようになります。
この
一部分だけにピントが合う状態」というのは、「背景等がボケるている状態」です。

Sony a7RIV+Sigma 28-70mm / F2.8 70mmで撮影

上の写真はズームレンズの開放F2.8で撮った写真です。
百合の花にしかピントが合わないので、背景がかなりボケてますね。
同じ状況でも絞ってF16等で撮れば、背景の山の様子も伝わってきます。

F値とボケの関係はとても重要なので、できればカメラを触りながら何度か読んでみてください。

レンズ性能としてのF値

レンズによって、使えるF値は異なります。
つまり、レンズによってF値の上限と下限が決まります。

Leica M10-R+Summilux-M 50mm/F1.4

例えば上の写真のレンズですが、白字で1.4→2→2.8と数字が並んでいます。これがF値です。
このレンズの場合、絞りを一番開けた開放がF1.4で一番絞った状態がF16になります。
先ほど書いたF値の並びの中では、F1.0やF22、F32は使えません。

ズームレンズでの主流は開放でF2.8やF4といったレンズが多く、単焦点レンズではF1.4やF1.8、F2.0といったF値を使えるレンズもあります。

開放でF2.8以上のレンズを「明るいレンズ」ということがあります。
それなりの光の量を取り込めて、ボケも期待できるレンズになります。

ちなみに明るいレンズは高価なことが多いのですが、以前書いた「撒き餌レンズ」は明るいのに安く、レンズ沼の入口の役割を果たしています(笑)

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