【初心者向け】(スマホにも活かせる)写真の撮り方 Vol.2 ~日の丸構図~

日の丸構図 写真の撮り方

前回まで

次の内容についてこれまで書いてきました。
ご興味のある方は「カメラの基本」のページをご確認ください♪

  • カメラの選び方(全5回)
  • レンズの選び方(全5回)
  • カメラの使い方(全8回)

ここまでで「カメさんの基本的な使い方」をマスターしたので、前回からは「写真の撮り方」について書いています!前回はポジション・レベル・アングルという、撮影者の視線についてのお話でした。

構図について

今回から「写真の構図」についてのお話をしたいと思います。
写真を撮る時に被写体(撮影する対象物)をどのように配置するか
その配置のことを構図と言います。

それぞれの構図に特徴や効果が有るので、自分の撮りたい写真を表現できる構図を選べると、写真がまた一つ楽しくなってきます^^

日の丸構図

何も考えずに写真を撮ると、被写体を写真の真ん中に配置する方が多いと思います。これは日の丸構図と呼ばれています。日本の国旗のような構図ですね。

日の丸構図について考えてみると「被写体が真ん中にあるので自然に視線を集めやすい」というメリットがある一方、「ありきたりな印象になりやすい」というデメリットもあるかと思います。

普段あまり使わない構図ではあるのですが、自分の写真の中から日の丸構図のものをピックアップしてみました。

日の丸構図の作例

まずは富士山の写真。
今後紹介予定のシンメトリー構図の要素もありますが、左右に伸びる富士山の美しいシルエットを見せたいので左右は真ん中に。街の様子と青い空の両方を対比させたかったので上下も真ん中に。結果、日の丸構図になっていますね。

こちらはお好み焼きの写真。
画面の真ん中に丸があって、まさに日の丸構図ですね。
左半分の暗さと、右半分の明るさが対比されてますね。
手前も奥も、どちらかに寄せると見せたくないものまで入ってしまうこともあり、結果真ん中にしています。「The 日の丸構図」という分かりやすさが効いているので、見やすくもなりますね。

続いてお花の写真。シャガですね。
F1.4で周りをかなりボカシているので、中心に視線の集まる日の丸構図の効果が更に強調されていると思います。この写真では、水滴の滴るお花の表情を見せたかったので、お花を隅にずらすよりは中心に持って来た方が良いなという判断です。見せたいものは潔く大きく中心に置くのはありだと思います。

こちらも画面全体に咲き乱れる桜です。
沢山の桜が咲いているのですが、先ほどと同様に周りをボカシているので、視線の集まる中心に主題となる桜の花を持ってきました。とは言え周りの桜も見せたかったので、F4とさきほどよりは絞りを大きくしています。

こちらはお煎茶のお点前の写真ですね。
美しく堂々とした姿勢でのお点前なので、茶器を持つ手が隅っこにあるよりは、中心にあった方が相応しい気がしました。やはり自然と目が中心にいくので、求心性の高い構図だなと感じます。

人物を中心に置くのは、一番普通の(見応えのない)写真になりがちな気がしますが、この写真は他の要素で補っているように感じます。まずは光。スポットライトのように人物の辺りにだけ光が降り注いでいるので、ちょっと神秘的な印象になりました。

また、屈んでローレベルで撮っているので、地面が近くなって迫力が出たと思います。石畳の道も、左に曲ってから後ろに伸びているので、奥行き感もありますね。右側の木が左上に伸びているのも、立体感につながっていると思います。このように複合的な要素で補完している写真だと思います。

こちらは見上げた飛行機。大きな写真をトリミングしてこの構図に仕上げていますが、木がなかったら飛行機を中心には置かなかったでしょう。青い空の真ん中に飛行機だけという写真ですと、わざわざここでご紹介はしないと思います。この写真の場合は、木の枝の間に飛行機が上手く収まり、木の枝ぶりも左右非対称ですがバランスの取れた感じだったので、飛行機を中心に置くという日の丸構図が成立したように思います。こちらも他の要素で構図の在り来たり感を補完していますね。

こちらはとあるキャラクターを(笑)
この写真も中心に置いていますが、周辺減光やボケ加減、そして右端の人の気配などとのバランスで、ちょっと悪い感じを醸し出しているように思います。
この写真も主題だけだったらちょっと寂しい写真になったと思います。他の要素が上手く補完していますね。

最後に。こちらは先日の中秋の名月の写真です。今年は良く見えました^^
月を左右に振ったり、少し切ったりしても良いのかもしれませんが、その場合、月そのものよりは月を使ったデザインを見せるような印象になるかもしれません。
月のクレーターや月の美しさを単純に楽しんで頂きたいので、中心にドン!と置くのが潔くて良いかなと思いました。

まとめ

9枚の写真で日の丸構図の自分の写真を考察してみました。
感想は人それぞれですので正解はありませんが、共感したり、参考になる点があれば幸いです。
まとめると以下のような感じでしょうか。

<日の丸構図>

  • 被写体が中心にあることで左右や上下要素対比させられる
  • 周りをボカシたり、周辺原稿をすることで、より視線を中心に集める求心性の高い写真になる
  • 光や撮影位置、副題となる被写体等のバランスを考えて、単調になりやすい構図の特性を補完する
  • 見せたいものがハッキリしている場合は潔く中心に大きく置いてみる

構図の説明を一番馴染み深い「日の丸構図」から始めましたが、実際に使いこなすのは中々難しい、上級者向けの構図かもしれません。

また他の構図も見た後で、こちらの構図に振り返って頂けたらと思います。私自身もまだまだ勉強が必要な構図だと改めて感じました。

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