【茶道】南青山即今さんで茶事体験

茶道 - Tea Ceremony -

南青山即今さんとは?

少し前の5月になりますが、友人に誘われて南青山の即今さんにお邪魔してきました。

即今~sokkon~
本格的な抹茶を茶室で楽しめる表参道の茶懐石料亭です。即今というお店の名前は、今この瞬間を表しております。日本文化が満喫できる空間で、今という瞬間をお楽しみください。

「茶道を知らない多くの人に茶事の楽しさを知って頂く」・「プライベートな会ではなく、予約すれば茶事を体験できる」という素敵なコンセプトのお店です。

南青山の骨董通りにあるので、とてもアクセスの良い立地です。根津美術館からもすぐですね。

エントランス

茶事とは?

さて、茶事をご存じない方も多いと思いますので、簡単に触れてみたいと思います。
最近では茶事をされる方も減っているようですが、お茶(茶道)をやる目的は基本的には茶事をすることなので、普段のお稽古は茶事の一部分を切り取った内容になります。

流派によって違いはあるかもしれませんが、茶事は次のような流れになります。
「懐石を頂いて、炭で火を熾して、お菓子を食べて、一旦外に出て席を改めて、メインの濃茶を頂いて、炭を直して、余韻の薄茶を頂く」

約4時間の楽しいお茶のフルコースの時間です♪

亭主は、事前に趣向と言われる茶事のテーマを決めて、道具組や献立を考え、必要なものを揃えて茶室や露地(お庭)を清め、巻紙の招待状を送ってこの日に臨みます。

この日は薄茶から

葛焼き

この日は汲み出しとお菓子を頂いてから、先にお茶席へ。
お菓子は葛焼き。焼きたての葛焼きは初めて頂きましたが絶品でした!
出来立てを頂けるのは何よりのご馳走ですね。

お点前

始めて目にする宗和流のお点前。
表千家、裏千家と茶道には沢山の流派がありますが、宗和流は大名茶人の金森宗和の流れを汲む流派です。「姫宗和」と呼ばれていて一般的に雅なイメージのある流派です。即今さんは宗和流が監修されているようです。

流派が異なればお点前も異なります。
新しい発見もあったりと、他流のお茶会は勉強にもなりますね。
この日も楽しくお話しながら雅なお点前を楽しませて頂きました。

燭台の雰囲気が素敵ですね。

私は洋服でしたが、友人はお着物で来てくれました。
「お着物でお出かけしたい」という方にもピッタリのお店ですね。
もちろん私の様に洋服でも問題ありません。
スタッフの皆さんが優しいので、コンセプト通り「茶道を知らなくても、着物でなくても」気軽に楽しるかと思います^^

懐石

懐石は、最初に折敷と呼ばれるお盆に「飯椀・汁椀・向付」が乗って出てきます。


最初に「炊き上がる直前のまだ水分のある煮えばなのご飯」が少量出されます。この後「炊き上がったご飯」や「お焦げ」も頂くので、茶事では時間の経過そのものを味わうことができます。

一献

懐石は椅子席に畳のテーブルで頂けるので、正座の心配もありません。
茶事の雰囲気も楽しめるので、素敵なアイデアですね。

向付をつつきながらお酒を一献頂きます。
私は下戸なので黒文字茶を頂いたのですが、飲みやすくて美味しかったです。
とは言え、日本酒と合わせて頂く茶懐石はまた絶品なので、そちらもぜひ。

煮物椀と焼き物

煮物椀

煮物椀は茶懐石のメイン料理になります。この日はふく子、冬瓜、青柚子の椀物です。
ふく子は鱸(すずき)の子供のようです。

今回の献立は、近隣の根津美術館で開催されていた「燕子花図屏風の茶会」の展示に因んだものでした。この展示は昭和12年の5月に根津さんが催した茶事をテーマにしていたのですが、その時の献立を即今さんが再現した貴重なものでした^^

YouTubeでそのお話がUPされていたのでリンクを貼っておきます。

根津青山の懐石 by 茶の湯ちゃんねる
焼き物

焼き物は夏鴨と子芋。
魚を出すことが多い焼き物ですが、この日は鳥肉。
鴨肉も美味しいですよね♪

甘味

甘味

燕子花をイメージしたカクテルにパンナコッタと琵琶のコンポート。
こちらは当時の茶事のメニューではありませんが、遊び心があって楽しいですね。
和洋折衷で最後まで美味しく頂戴しました!

ちなみに、今回の記事では全ての献立を載せたわけではありません。
他にも色々と頂いています♪

まとめ

即今さんでの茶事コースについて書いてみました。
お料理はどれも本当に美味しくて、今でも感動がよみがえってきます。

茶道をされていない方は「茶事を経験する機会はまずない」かと思いますので、ご興味のある方は是非一度訪れてみると良いかと思います。人生で一度も茶事感動や茶懐石の美味しさを経験しないのは勿体ないと思います。

遠方の方は、東京観光の楽しみの一つにするのも良いかもしれませんね。
私も旅先でこんなお店に出会ったら、旅の感動もひとしおです。

茶道経験者の方にとっては、手軽に茶事を楽しめる良い機会になりますね。

写真について

M10-R + Summicron 35mm
Leica M10-R + Summicron 35mm

この日の機材はライカのM10-RとライカのSummicron 35mm。
茶室は狭くて動けないので、50mmではなく35mmを選びました。

M型ライカは70cmまでしか寄れないので、基本的にはテーブルフォトには向きません。
料理を撮る時は手を伸ばして離れて撮って、トリミング(切り抜き)して大きくしています。
トリミングしないと、葛焼きの写真のような大きさになります。

設定としては、シャッタースピードとISOはオートにしていたと思います。

茶室も食事スペースも暗かったので、絞りは開放のF2~F2.8メインで、シャッタースピードは1/125~1/25ぐらい。ISOは6400まで上がっているものが多いです。

M10-Rは4000万画素の高画素機で、更に手振れ補正も入っていないので、手振れを気にされる方も多いかと思いますが、手持ちで1/25ぐらいなら私の場合はある程度大丈夫なようです(35mmレンズの場合)。もちろん、手振れしている没写真もありますが。

茶席や食事の写真を撮る際は、その場の時間を楽しみたいので、撮影自体はポイントを素早く撮るように心がけています。ずっとファインダーを覗いていると周りも気になりますしね。

M型ライカには厳しい環境での撮影でしたが、持ち出しやすさや、周りへの威圧感の少なさを考えると個人的にはM型を選んでしまいます。

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