前回まで
次の内容についてこれまで書いてきました。
ご興味のある方は「カメラの基礎」のページをご確認ください♪
現在はカメさんの「使い方」について更新しています。
- カメさんの選び方(全5回)
- レンズの選び方(全5回)
- カメさんの使い方(前回は撮影モードについて)
Photograph=光を描くこと
今回から「露出」について説明していきたいと思いますが、「露出」は写真を考える上で最も重要な要素であると思います。
「写真」は「真を写す」と書きますが、英語では「Photograph」と書きます。
「Photo」は「光」、「graph」は「書く、描く」を意味します。
つまり「Photograph」は「写真」ではなく、光を描く「光画」と言った方が、個人的にはニュアンスが合うように思います。それだけ光というのは写真にとって大切な要素であると言えるでしょう。
「写真」を「真(実)を写す」と定義してしまうと、色々と不都合を感じることが多いのですが、それはまた別の機会にでも。
露出とは?
「露出」という言葉を聞くと、分かったような分からないような、そんな方が多いかと思います。
「露出」というのは「①光をフィルムやセンサーに当てること」と、「②レンズを通って入ってくる光の量(写真の明るさ)」を意味します。
撮影を考える上では「露出=写真の明るさ」と認識して下さい^^
露出(写真の明るさ)の調整方法
さて、「露出=写真の明るさ」を調整するにはどうしたら良いでしょうか?
デジタルカメラにおいては「絞り(F値)×シャッタースピード(SS)×ISO感度(ISO)」の3つの要素で明るさを調節することができます。ISOについては別途説明するので、今回は「絞り(F値)×シャッタースピード(SS)」の2つの要素に絞って考えていきたいと思います。
水道に例えると「絞りが蛇口の大きさ」で「SSが蛇口を開けている時間」になります。
絞り(F値)
ここにヤカンと急須があります。
コップに水をそそぐ場合、どちらを使った方が速く水をいれられるでしょうか?
答えは簡単ですね。
ヤカンを使った方が速くいれられます。
では、それはなぜでしょうか?
口の大きさが違うからですよね。
ヤカンの口は大きく空いているので一度に沢山の水を通すことができますが、急須の口は小さいので一度に少量の水しか通すことができません。
レンズの絞りというのは、この口の大きさを自由に変えるための装置です。
①↑のように開放(全開)にしたり
②↑のように少し絞って狭めたり
③↑のように可能な限り絞って穴を小さくすることもできます。
①の開放では一度に沢山の光を取り込むことができますが、③は一度にはわずかな光しか取り込むことができません。
シャッタースピード(SS)
シャッタースピードというのは、シャッターボタンを押して「シャッター幕が上がって・閉まる」までの「フィルムやセンサーに光が当たる時間」のことです。シャッターボタンを押すとシャッター幕が上がり、また閉まります。このシャッターが上がって閉まるまでの時間、光はフィルムやセンサーに当たることになります。次のような流れですね。
- シャッターボタンを押す
- シャッター幕が上がる
- 光がフィルムやセンサーに当たる
- シャッター幕が下がる
上位機種ですと1/8000秒という、とても速いシャッタースピードを出すことができます。1/8000秒だけセンサーやフィルムに光が当たります。
逆に1秒とか10秒とか、長時間シャッターを開けっ放しにするスローシャッターを使うこともあります。数秒間、センサーやフィルムに光が当たることになります。
まとめ
- Photographとは光を描くこと
- 露出とは写真の明るさ(光の量)のこと
- 写真の明るさは、絞り(F値)とシャッタースピード(SS)とISOで決まる
- 絞りとは水道の蛇口のこと
- 絞りを変えることで蛇口の大きさ(一度に光を通す量)を変えられる
- シャッタースピードは水道の蛇口を開けている時間のこと
- シャッタースピードを変えることで(光を通す時間)を変えられる
- ISOについては後述する
次回
今回説明した「絞り」と「シャッタースピード」を駆使して、最終的に「どれだけの量の光を取り込むのが適切」なのか?
次回は適正露出について説明します。
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