前回まで
次の内容についてこれまで書いてきました。
ご興味のある方は「カメラの基礎」のページをご確認ください♪
現在はカメさんの「使い方」について更新しています。
- カメさんの選び方(全5回)
- レンズの選び方(全5回)
- カメさんの使い方(前回はホワイトバランスについて)
クリエイティブスタイルとは?
前回はホワイトバランスで色温度を変えることで、写真の色が変わることをお伝えしました。
今回はクリエイティブスタイルを使った画作り(色づくり)についてお話ししたいと思います。
クリエイティブスタイルというのはSONYの名称のようなので、各カメラメーカーでの名称を調べてみました。
- SONY・・・クリエイティブスタイル
- CANON・・・ピクチャースタイル
- NIKON・・・ピクチャーコントロール
- OLYMPUS・・・ピクチャーモード
- PANASONIC・・・フォトスタイル
- FUJI FILM・・・フィルムシミュレーション
機能としては、コントラストを上げたり下げたり、色合いを変えたり(ブルー、イエロー、マゼンタ、グリーンを増したり)、モノトーンにしたりして、写真の雰囲気を変化させるものです。
Sony α7RIVでのクリエイティブスタイル
試しにクリエイティブスタイルを変えて、同じ被写体を撮影してみました。
絞りはF2.8、SS1/160、ISO400で設定は固定して、クリエイティブスタイルだけを変えています。
(レンズはライカのSummilux-M 50mmを使用しています)

まずはスタンダート。その名の通りバランスよく調節されているので、見やすい写真かと思います。こちらを基準に見比べてみましょう。

ビビッドというだけあって、鮮やかな仕上がりです。コントラストが上がって、色が濃くなり、ハッキリとした印象ですね。とりわけブルーやオレンジが強調されているように感じます。

ビビッドのあとのニュートラルは物足りなく感じるかもしれません。お花の色が全然違いますね。落ち着いた印象の写真になりました。

風景はビビッド以上にコッテリとした写真になっています。コントラストと彩度がかなり上がり、更にシャープネスも上がっているのか硬質さも感じます。風景写真を撮る場合は、空や海などの色が濃く、木々や建物などの輪郭をハッキリ仕上げたい方が多いので、このような設定になっているのでしょう。今回のようなテーブルフォトですと、個人的にはちょっとやり過ぎな感じはします。

こちらは夕景。前回説明したホワイトバランスの色温度を低くして黄色みを増したような仕上がりです。夕暮れ時に撮影する際に設定すると、夕焼けの色をより強調した写真にすることができますし、日中に撮ってもこのように夕暮れに撮ったような写真にすることもできます。

最後に白黒。手軽にモノトーン写真が撮れるのは有難いですね。色がない分、光のコントラストが大きく影響してきますね。
他にも人物撮影用のポートレートですとか、懐かしさを感じるセピアなど、様々なクリエイティブスタイルが用意されています。
Raw現像との関係
前回も説明しましたが、写真を本格的に始めると、Raw(ロー)現像という作業をする方が多くなります。撮影時には設定を作り込まずに、後からPCで写真を作り上げていきます。
まさに、このクリエイティブスタイルを自分で作るように、コントラストや彩度を調整したり、後から白黒にしたりするわけです。
ですので、Raw現像をする方の場合、クリエイティブスタイルを細かく使い分ける方は少ないかと思います。
私は持っていないので分かりませんが、フジフィルムのフィルムシミュレーションは評判が良いようです。長年フィルムを作ってきたフジの強みですね^^ 「Raw現像などせずに、さっとカメラを取り出して気軽に雰囲気のある写真を楽しみたい方」は一度試してみると良いでしょう。
まとめ
クリエイティブスタイルについてまとめてみると・・・
- カメラメーカーによって名称が違う
- 撮影時にコントラストや彩度を変えたり、モノトーン等にして写真の雰囲気を変える機能
- Raw現像をする場合は、使わない方が多い(と思われる)
前回のホワイトバランスと、今回のクリエイティブスタイルで、写真の色に関する設定について書いてみました。
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