前回まで
次の内容についてこれまで書いてきました。
ご興味のある方は「カメラの基礎」のページをご確認ください♪
現在はカメさんの「使い方」について更新しています。
- カメさんの選び方(全5回)
- レンズの選び方(全5回)
- カメさんの使い方(前回はISO感度について)
ホワイトバランスとは?
前回まで、写真の露出(光の明るさや暗さ)についてのお話をしてきました。
今回は写真の色についてのお話です。
人間の目はとても性能が高いので、白い紙を外のテラスで見ても、黄色い白熱電球で見ても、白い紙だと認識することができます。
カメさんの場合はそうはいきません。
光源の色によって被写体の色は影響を受けてしまいます。
例えば、白い紙を外のテラスで撮ればグレーっぽい色で写り、黄色い白熱電球で撮れば黄色い紙のように写ります。
これを調整するのがホワイトバランスで、白を白にするための機能です。
先ほどの例で言えば、黄色い白熱電球で撮影するときに「ホワイトバランスの中の電球」を選ぶと、黄色い紙を白い紙として写すことができるわけです。
ホワイトバランスの種類
私の使っているソニーの場合、ホワイトバランスには大きく次のような種類があり、次の画像の様に、カメラのメニューでホワイトバランスを選んでから選択できます。
- AWB(オートホワイトバランス)
- 太陽光
- 日影
- 曇天
- 電球
太陽光で撮る時は太陽光、日影で撮る時は日影、以下同様・・・を選べば、白いものを白く写すことができます。
原理は単純です。
- 白熱電球で撮ると「黄色く」写る
- 太陽光で撮影する時にホワイトバランスの「電球」を選ぶと青く写る
- 白熱電球の「黄色」をホワイトバランスの「青」で相殺して「白」にする
色温度
それぞれの光は色温度を持っています。
例えば黄色い白熱電球は3000k(ケルビン)、晴天の日影は8000k(ケルビン)で青い光となります。青い光の方が色温度が高く、黄色い光の方が色温度が低くなります。
先ほどはホワイトバランスの中にプリセットされている「晴天」や「電球」を選ぶ方法をお伝えしましたが、「3000k、3100k、5500k、8600kのように具体的な色温度を自分で指定」することも可能です。
色温度の違いによる写真の雰囲気の違い
こちらは夏の16時頃に撮影した写真です。
同じ写真のホワイトバランスの色温度を上げて青っぽく仕上げてみました。
先ほどのが16時ごろでしたが、この写真ですと朝の7時、8時頃のイメージでしょうか。
こちらは色温度を下げて黄色っぽく仕上げました。
夕方の18時過ぎ頃のイメージになりますね。
どうでしょう。色温度を変えることで、早朝の写真、夕方の写真と言っても分からないのではないでしょうか。(この写真の場合は太陽の位置で違和感を感じる方が居るかもしれませんが)
カラーフィルターとしての使用
このようにホワイトバランス(WB)変えることで写真の色やイメージを変えることができます。自分の作為の色味の写真とするために、カラーフィルター替わりにWBを使うこともできます。
ホワイトバランスの設定
私の考えでは、基本的にはAWB(オートホワイトバランス)で構わないと思います。状況に応じてカメさんが適切な色温度に調整してくれるので、大きく外すことは少ないと思います。
夕日を撮影する時に、もう少し黄色くしたいなーと思ったら日影にしてみたり、レストランで撮ると黄色くなりすぎるなーと思ったら電球にして料理の色を現実に近づけてみたりと、スポットでホワイトバランスを調節するのが良いと思います。
まだ説明していませんが、撮影になれてくるとRaw現像ということを始めます。
撮影した写真のデータをRaw現像ソフトを使って、明るさやWB等を自分好みに調整するのですが、この場合はRaw現像でWBを調整できるので、撮影時にはあまりWBにこだわる必要はありません。
まとめ
ホワイトバランスについて、簡単にまとめてみたいと思います。
- ホワイトバランス(WB)とは白を白として写すための機能
- 光には色温度がある(どれぐらい黄色いか青いか)
- 青い光の方が色温度が高く、黄色い光の方が色温度が低い
- 黄色い写真を白にするには、青いWBを選んで色を相殺する
- WBで作為的に色を変えることもできる
- 基本的にはAWBでOK
- 黄色味や青味を足したい時にWBを変えてみる
- Raw現像する場合はあまり気にしなくて良い
以上、なんとなく分かりましたでしょうか?
使ってみれば感覚が掴めるので、色々いじって色温度を調節してみましょう^^
コメント